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ロシア軍リマンから撤退表明、本当に撤退できたのだろうか?

リマン突出部

 上図は2022年9月30日東部戦線の戦況図です。そこから数日、ロシア軍5000人が籠るリマンはウクライナ軍に北、南、西の三方から包囲され唯一開いていた東側も南北からウクライナ軍が迫り包囲の輪が狭くなっていました。ウクライナ軍は唯一開いた東側にもHIMARSで地雷(対戦車地雷AT2?)を散布し、見かけ上は逃げられるが実際は困難という状況を作り出しました。ウクライナ軍の巧妙さ、というよりえげつなさを見せつけられた様な気がしますが、侵略者にはこれくらいしても良いのでしょう。今まで散々占領地で無辜の民間人を虐殺されたわけですから。

 一方ロシア軍の立場に立つと、本来ならこうなる前に後退し戦線を整理して防備を固めるべきでした。リマンはスラビャンスクからセベロドネツクに至る街道上の要地ではありますが、ロシア領ベルゴロドからイジュームに伸びる兵站線のような最重要防衛拠点ではありません。一時的に捨てても態勢を整えて奪い返せばよいくらいのところ。おそらく現地のロシア軍もそう考えていたはず。ところが現地部隊の撤退要求をプーチンが拒否したと言われます。

 おかげでリマンのロシア軍は敵中に取り残された格好になっていました。近日中にウクライナ軍の総攻撃が予想され全滅か降伏かの選択に迫られると思っていたところ、なんとロシア国防省は今になってリマンからロシア軍部隊が撤退したと表明しました。撤退するならこうなる前にすべきだったし、いまさら撤退命令を出したところで物理的に可能なのか非常に疑問です。

 戦況図を見ると、第2次世界大戦独ソ戦のクルスクの戦いに酷似している事に気づきます。クルスクは独ソ両軍8000両以上の戦車が参加した史上最大の戦車戦が行われた戦いです。当時もソ連軍の突出部ができ、そこにドイツ軍が南北から攻めるという構図でした。クルスクの戦いのときは、ソ連軍が重厚なパックフロント(対戦車陣地)を築き、進撃するドイツ軍機甲部隊を拘束。ソ連の大戦車部隊が機動防御で反撃しました。

 今回のリマン攻防戦はクルスクと比べると規模ははるかに小さいですが、当時と違いロシア軍は兵站に苦しんでいます。おそらく重厚な防御陣地も築けていなかったでしょうし、ウクライナ軍にはHIMARSというゲームチェンジャーが存在します。士気も国土防衛に燃えるウクライナ軍の士気は非常に高く、逆にロシア軍は満足な補給もなく最低の士気です。戦いになってもロシア軍は非常に不利だと予想されています。

 本当に撤退できたのなら奇跡ですし、撤退が言葉の上だけで現地のロシア軍部隊は絶望的状況で戦わないといけないとしたら、これほどロシア兵を馬鹿にした話もありません。果たして真相はどうなんでしょうか?自国の兵士すら平気で見殺しにするプーチン。この戦争を終わらせるにはプーチンを倒すしかありません。ロシアの人たちはよく考えたほうが良いと思いますよ。



 一説では、ウクライナ軍がリマン奪回した時、ロシア軍5000人のうち4000人近くが玉砕したとも言われています。たまったものではないですね。

 南部戦線のヘルソンでも市街戦が始まっていると言われますし、ヘルソン州のドニエプル河西岸をウクライナ軍に奪回されると、ロシア軍の士気は連鎖的に崩壊すると思います。皆さんはウクライナ戦争の推移、今度どうなると予想されますか?
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コメント

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初めまして

初めまして。ウクライナの戦況を検索してこちらに伺いました。

解説が詳細ですごくわかりやすいです。
リマン攻囲戦は明らかに撤退命令が遅すぎた気がします。5000人中4000人の損害…司令部の失策ですね。
個人的には、初期の段階でイジューム駐留軍が北に向かい、ウクライナ軍に喰い破られた突出部南部にバックハンドブローを仕掛ければ、ウクライナ機甲部隊は後方の補給部隊と寸断されて戦局が流動的になっていたと思いますが、今のロシア軍にそんな芸当は無理なのでしょうね。

私も、鳳山さんほどではありませんが歴史マニアなので、クルスクの戦いのくだりは確かになぁと思いながら読ませて頂きました。

Re: 初めまして

御免なさい。今頃コメントいただいている事に気付きました。
最新コメントに反映されていなかったので全く知りませんでした。

私も歴史特に戦史が大好きなのでウクライナ戦争は興味深く観察しています。台湾有事にも教訓になると思っていますので。

これからもお気軽にコメントください。それにしても最新コメントに反映されなかったのはなぜでしょう?本当に謎です。
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